Contrary
「ねぇ、二人共……風華のみんなに守ってもらわない?」
「「へ?」」
「私と関わったせいで二人が危険になるかもしれないの!
だから、風華の皆に守ってもらえるようお願いしよう!?」
風華?暴走族……だよね。
お願い?僕達が?
響葵は……まだ来てない。
というか今日はきっと来ないだろう。
この時間で来ない時は大抵来ない。
どうして今日に限って……。
「二人が私のせいで危ない目に遭うのは嫌だよ!
だから頼みに行こう!?ね!?」
この言葉に史桜と顔を見合わせる。
そしてすぐ後…………
「「ふっ……あはははははっ!!!!」」
「ど……どうして笑うの!?」
「「くだらない!本当にくだらないよ!」」
くだらなさすぎていっそ清々しい。
笑いが止まらない!
「どうして僕達が」
「わざわざ頼まなくちゃならないの!」
「どうして……って」
「君ってさ」
「偽善者だよね」
「偽善者……?」
「君がやってる事ってさ」
「所詮綺麗事なんだよね」