Contrary
白鷺にいた顔を公にしない5人組……か。
「調べる事が増えたね」
俺の呟きに、真剣な眼差しをした舞夜が頷いた。
「そういえば……炉亜のお兄さんの件はどうなった?」
「予想通り断られた」
思い出したように言う舞夜に答えを返す。
自分には技術はないと言っていた炉宮さんだけど、多分それは嘘だ。
何故かって理由を問われると答えに困るけど、確信を持って嘘だと言える。
「……そう」
双子や炉宮さん……それに響葵が族を嫌っている。
仮に炉宮さんが出来たとしても、双子が動かないと動かないだろう。
「色々と動いてみるか」
まずは双子だな。
といっても、双子は随分と変わってしまったけど。
なぜかは分からない。
まあ、昔から色々あった2人だから仕方ないと思うことは出来るけど……
俺たちの家は家族ぐるみの付き合いだった。
俺の家である病院と双子の家である財閥(幅広くやってるから何と断定するのは難しい)は手を取り合っているらしい。