木漏れ日に照らされる前に。

最近、本当に眠たくて仕方がない。

寝不足ではなく病気のせい。

だんだん、私が薄れてきていることはまわりが見てもわかるくらいになってきた。

学校にはいけない。


「都先輩！今日俺シュート決めたんですよ！」

「京君ごめんね、今寝てて。」

「そうなんですか、また明日きます。」


京君もうすうす気づいてるはず。

まだ、何も伝えれていない。

好きって言葉も、口に含んだままだ。


「お母さん、今日は外に出たいな。」

「じゃあ、裏に大きな木があるからそこで本でも読んでこればいいんじゃないかしら？」

「うん、そうする。」


最近はあまり、人に会いたくなくなってきた。

会えなくなるのがこんなにも怖いものなんて知らなかったよ。