木漏れ日に照らされる前に。
「え...?」


言いたいことは伝えれた。

もう、大木によしかかっているから私の体は前を向いているくらいになっている。

京君こんらんしてるなぁ。

まぁ、そりゃそうか。


「先輩、それって...。」

「京君のことはずっと好きだよ。これからも。忘れることはないと思う。」

「俺も、先輩のこと好きです!」

「私はかなえてあげられない...。」


どんどん、力が抜けていくのが分かる。

あぁ、もう逝ってしまうんだって。

最後の顔がくしゃくしゃの泣き顔なんて最悪。

でも、もう駄目だ。

もたないなこれ。

木漏れ日が私と、京君を照らす。

京君の涙が光って見えた。
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