木漏れ日に照らされる前に。

「どうして...。」

「先輩起きましたか！？」


「京君？」


私は大木で息絶えたはずなのに...。

どうしてまだ、京君が見えるんだろう。

形があるんだろう。

お母さんもお父さんもいる。


「ワクチンです！」

「わくちん...？」


「そうです！そのおかげで先輩は今ここにいます！」


詳しく聞くと、海外でワクチンが作られたらしい。

しかし、息がしなくなってからじゃないと効果がないよう。

だから、私は一回死んだんだ。

そして、永眠病は苦しくなく逝けるからワクチンを打つ人は少ないので有名ではなかった模様。


「先輩良かった！」

「じゃあ、父さんと母さんは先生をよんでくるよ。」

「うん。」

「じゃあ、先輩。俺の話聞いてください。」