そんなのいらない。【完】
徐々にヒロトにも焦りが出てきたのは私でもわかっていた。



私が就職して1ヶ月経った頃、ヒロトは夜になると私のアパートへ寄る様になった。

ヒロトは職安で見つけた溶接の資格を取る為のスクールへ3ヶ月通うという。

その間、バイトもしないでスクールが終わると私のアパートへ直帰するのだ。




どっと疲れが増すのは休日の前の日。

"やっと明日は休み。早く寝たい…。"


そぉ思うにも無理はない。

でもヒロトはいくら疲れて帰って来ても毎日部屋にいる。帰るのは12時過ぎた頃。



時たま泊まっていく日もあった。



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