ぶっきらぼうな王子様
昼休み
「ねぇ、なんであたし、あんたのこと好きなんだと思う?」
昼休み。
誰もが思い思いに過ごせる、学校生活で最も重要な時間。
好きだということは、前から伝えてある。
あいつがあたしの事を好きじゃないことも伝えられた。
「知らないよ。
僕が知ってるわけないじゃないか」
あいつはあたしの事を見ずにそう答える。
相変わらずぶっきらぼうな、彼。
よくあたし相手にそんなぶっきらぼうになれるわね。
どんな男も、街中ですれ違えば二度見するレベルの美女よ、あたしは。
おまけに頭脳明晰、スポーツ万能。スタイルもいい。
だからあたしは、自分が一番可愛いと思ってる。
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