7日間目の蝉

打ち上げ花火の下で。

暗く…静かで寂しい。 死ぬってこんな感じなのか。

ん?手が…やけに温かい。

僕が救われた時感じた宮野の温かさみたいだ。

宮野「……く…ん!」

「な……つ…きくん!」

宮野…良く聞こえないよ。

宮野「夏樹くん!!戻って来てよっ!!」

僕「うっ……」

僕は目を薄く開くと、泣きじゃくる宮野が微かに見えた。

泣いた顔も可愛い…

修「おい!!真白!!」

僕「…しゅ…う………」

西「…良かった。」

僕「瑠璃子…まで……」

頭が少し痛い。ここは…病院…?
どうして僕は病院にいるんだ…そうか、ファミレスでぶっ倒れたんだっけ。

僕は上半身をベッドから起き上がらせ、部屋をグルッと見渡すが宮野はいなかった。

僕「…宮野は?」

西「…」

修「…お前…まさか覚えてないのか?」

僕「何を?」

修「泣いた顔も可愛いぜ( ̄+ー ̄)ってさっき宮野に言ってたぞ〜」

僕「……はぁぁっっ!?」

西「話を盛るなヾ(- -;)でも泣いた顔も可愛いって言ったのは事実よ。」

僕「瑠璃子まで…冗談キツイぞ、全く…」

西「…」

修「…」

僕「マジで言ってたのか!?」

修「大マジだ。」

やっちまった……完全に引かれた。なにが泣いた顔も可愛いだ…

何様だよ僕。

僕「んで…宮野は帰ったのか?」

すると少し病室のドアが開き、顔を真っ赤にした宮野が部屋の中を覗いていた。

西「何やってんのよ。雫…」
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