最後の恋愛 番外編 ☆もうひとつのストーリー☆
「準備できたみたいね、じゃあ、どっちからいく?」

「じゃあ、今度は俺からにしようかな?」

大麦は、椅子に腰掛けたハルを見やり小さく首を傾げた。

「ああ、どうぞ。」

どうも、と微笑して答え、大和のそばに歩み寄る。

「お、おう。」

大和は、まったく女の子らしくなくそう言って、手を小さくあげた。

本当に・・

自分がどうしてこんなにも森大和という女に惹かれたのか分からない。

ここ(バー)で、幾度となく前後不覚になるまで飲み明かしている姿を見てきた。

自分の男運の悪さを嘆きながら、それでも好きだと言ってしがみついて放さなかった男との淫らな話も・・

聞きたくなくても聞こえてきた。
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