最後の恋愛 番外編 ☆もうひとつのストーリー☆
気づけば柳生さんも日下部さんもいない。

逃げたな・・

刺さるような冷たい世間の目をかいくぐり私はひたひたと歩き出した。

「なぁ、大和?」

「何よ。」

「俺はお前のこと、本気で好きだ。愛してる。結婚したい。そのくらいにはお前に夢中なんだ。」

・・・・

「その口で他の女にもおんなじこと言ってんでしょ。ケダモノ。」

「言わねぇよ。俺が」

大麦は言葉を止めて息を飲んだ。

のが分かるくらいの短い沈黙を破って言う。

「抱きたいって思うのは大和だけだよ。」

って。

この言葉を信じることができれば幸せなんだろう。

だけど・・

「小芋の女は?」

「あれは柊が店にいた女の子をナンパして・・何もしてないし。」

柊ぃぃぃぃぃ

「何で下の名前で呼んでたのよ。」

「社員証、しまうの忘れてたんだよ。それを見られて・・っていうか、浮気なんかしないよ、俺を信じろよ!」
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