最後の恋愛 番外編 ☆もうひとつのストーリー☆
「あ、うん、うん、別に。平気・・だいじょうぶ。。」

大丈夫、、と言いかけて髪をかきあげて大麦に視線を流した。

何か察したのか、こっちを見てる。

私はガタンと音を立てて立ち上がり

逃げるようにお手洗いに向かった。

「森さん??」

背後で日下部さんの声が聞こえたけど・・

ちょっと整理したい。

今の電話・・何??

私にだって理解できない。

こんなことを大麦に説明なんてー

「森くん?」

びくりとして私は足を止めた。

脱兎のごとく逃げ出した私を、追いかけてきたとは思えない落ち着いた口調で声をかけて、トイレのドアに手をかけた私の肩をがっしと掴む。

私はゆっくりと振り返り、言った。

「お、大麦・・。」
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