ノンストップラブ
「皆、召し上がりながら聞いてちょうだい。房江のお式の日が決まりました。後日招待状を送ります。必ず出席するようにお願いしますよ。優、紹介してちょうだい。」

「はい、柏木誠さんです。よろしくお願いします。」

俺と誠は立って会釈をした。

「セイさん。」

「はい。」

祖母に呼ばれて誠が返事をした。

「どのような文字かしら?」

「誠と書きます。」

「まあ、誠実の誠ね。なんて素敵なお名前かしら。」

「ありがとうございます。」

「後でお話ししましょう。」

「はい。」

きたか。

やっぱり祖母の質問責めになるかと予想はしていた。

そのまま特に会話が弾むわけもなく静かな食事となった。

目立ったのは双子の従妹絢と純だ。

二人共弁護士を目指していた。

利発な性格と明朗さは同じ、顔も勿論同じ

食べる仕草も速度も完全に一致していた。

あれが双子という特異な世界に生きるものなのか。

俺は今更ながら不思議に思った。
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