ノンストップラブ
「改めて、白石静と言います。孫の優が何かご迷惑をかけていなければいいけど。」

「優さんとは一般的なお付き合いをさせていただいています。何も問題ありません。」

「とても正直な言葉ね。そう言ってもらえると安心です。」

後ろに控えていたメイドにもう一杯グラスに水を注ぐよう言いつけてから続けた。

「ところで、誠さんに二三質問があるの。聞いてもいいかしら?」

「はい、構いません。」

「やはり人は第一印象で決まるわね。」と一口水を飲んだ。

「お仕事は何をされてるの?」

「はい、コンビニでバイトしています。」

「そう、何の仕事であれ、私は応援しますよ。」

「ありがとうございます。」

「私も外の仕事がしたかったわ。父親が弁護士だったお陰で私には弁護士の妻という役しか選べなかった。そして今があるの。」

「とても興味深い役だと思います。」

「オホホ、そんな風に言ってもらえるとは思ってなかったわ。」

祖母は上機嫌だ。

俺は話す二人をちらりと見た。

祖母があんな風に笑うとは驚いた。

今日は驚くことばかりだ。
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