もしも、君と。


『あはは、そんな緊張しなくて大丈夫だよ!
つーか、お前って声可愛いのなっ!』



始めて聞いた龍也の声は少し低くて、
囁かれてるみたいでドキドキした。



笑う時の声を聞くと、なんだか安心した。



「え…えぇ!?そんなん言われたの初めてだよっ!なんか照れちゃうよ…!」



『ははっ!でも、まじだかんな?
つーか、大丈夫か?』



「あ〜授業のこと?大丈夫だよ♪
今日は亜弥が休みで帰って来ちゃったの!」



「そうじゃねぇよ。嫌な事あったんじゃねぇの?」


「えっ…。」



龍也は時々、
エスパーなんじゃないかって思うくらいに鋭い。

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