復讐
「よう。」
「おお。」
俺たちがよく行く中華料理店に着くと、入り口の前でタマダは待っていた。
「寝坊か?」
「ああ悪い。」
正直何も喉を通る気はしないが、ここのまぜそばなら食べられる気がする。
行きつけの味というのは有り難いものだ。
「ナガツカはどうしてる?」
席に着き、店員にいつものメニューをオーダーした後タマダに尋ねた。
「目が腫れてとても人に会える顔じゃないから会えないってさ。」
「そうか。」
「お前もひどいツラだな。
目にクマできてるぞ。」
「あ、ああ。でもタマダの顔見たら少し安心したよ。」
「何だよ気持ち悪い。」
お互い事件については触れそうで触れられなかった。
「オマタセ シマシタ」
店員の中国人ママさんが料理を運んできてくれた。
「まぁ食べようぜ。」
「うん。」