復讐



警察署に留置されているサカグチを殺すのは容易ではない。

警察署に侵入や面会を利用して・・というのも考えたが不可能に近い。


俺が考えた方法は1つ。


一般的に逮捕されてから21日以内に警察・検察の取り調べが行われその後起訴される。

そして身柄が警察署内の留置場から拘置所へ移され裁判が始まる。

拘置所に移された後では手も足も出せない。


“留置場から拘置所への輸送中”


ここを狙うしか無い。


問題はいつ奴が移送されるかだ。

取り調べだっていつ終わるかも分からない。

24時間ずっと警察署の前で張り込みたいぐらいだが、職場に迷惑はかけたくない。





「クソッ!」

梱包されていた段ボールを蹴っ飛ばしてタバコに火をつけた。

わらをもつかむ思いで無線機を買ったが正直この計画も穴だらけだ。

しかしこの方法ぐらいしか今の俺には思い浮かばない。

体に悪いからやめようとは思っているが、ついイライラするとタバコに依存してしまう。












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「ショウ!いやよかった。クラス表にお前の名前があったからマジ安心した。」


「俺はようやくタマダとクラス離れられると思ってたのによ。」


「なんだそれ!しっかし1年の時とはメンツがガラリと変わっちまったな。」


「みんなバラけちゃったな。」


「・・・・・・・」


「おい、どうした?」


「見てみろよあの子。
ナガツカと喋ってる子。」


「そういえばナガツカもまた同じクラスだっ・・・・・むちゃくちゃ可愛いな。」


「おいおいおいおいおいおい、こりゃ2年生も楽しくなりそうだなおい。」


「話しに行ってみようぜ。
ナガツカ!おはよー。」


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2本目のタバコに火をつけようとしたが、やめてベッドに転がり込んだ。




第2章 完

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