復讐
第3章 追及
第3章 追及
「うぇああああぇおおお!
よこせ!早くよこせ!
何でもいいからはやく!」
日付も変わろうとする真夜中、
ムコウジマ警察署留置場ではサカグチが奇声を発しながら暴れていた。
「お、おい34番。落ち着け!」
当直の留置場担当警察官がサカグチを必死になだめる。
「あああああ!!話が違う!ああああ!」
「おい。開けろ。」
そこに1人の男がやってきた。ニシベだ。
「しかし・・」
「いいから早く開けろ。」
ニシベの指示でサカグチが収容されている独房の鍵が開けられた。
ニシベはサカグチを睨みながら中に入る。
「うううううおおおおお。」
サカグチがニシベに掴みかかろうとする。
“ドスッ!”
「うぐっ」
ニシベは4割程度の力でサカグチの腹にパンチをねじ込んだ。
「がはっ」
サカグチはお腹を押さえながらうずくまる。
「うるせーんだよクソ野郎。
次騒いだらその喉潰してやろうか?」
もがき苦しむサカグチを見下ろしニシベは冷静に言い放つ。
「フーフー。必ず見つけてやるフーフー。」
「あ?何をだよバカ野郎。」
ニシベは独房を出て鍵を閉める。
「あ、ありがとうございますニシベ巡査部長。」
当直の警察官がニシベに敬礼する。
ニシベはそのお尻をポンと叩いた。
「ヤマダ!こんなヤク中野郎に舐められてんじゃねーぞ。気合い入れろ!」
「お、押忍!」
ニシベは留置場をあとにすると、カザマが待つ会議室へ急いだ。