復讐


ダメだ。やはり部屋に1人、冷静になるとつい昔の思い出ばかりが蘇る。


「ゴホッゴホッ」

思わずタバコで咳き込んでしまった。

初めてタバコを吸ったときもこんな感じだったな。


中学生の時、親父の書斎から本を借りようとした時、

たまたま本棚に挟まれる形で隠されていたこいつを見つけた。


恐らく母さんに見つからないよう隠れて吸っていたんだろう。

大量にあったから少しぐらいくすねてもバレやしないと自分の部屋に持って帰ったのが始まりだった。



いい加減やめないとな。


火を消してパソコンの画面に向かう。













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「あ~もう泣きすぎて顔面崩壊。
サヤ可愛かったね!」


「ああそうだな・・っておーいショウ。
大丈夫かよ。ナガツカちょっとこれ持ってて。」


「ショウ君飲み過ぎだよー。」




「お、おうオロロロロロ。」


「あーあー。ちょっと待ってろ、
そこの自販機で水買ってやるから。」


「すまん。」


「写真撮ってサヤに送ってあげるよ。
“ショウ君号泣中”って。」


「や、やめろ、ただ吐いてるだけなのにオロロロロ。」


「もう大丈夫―?タマダ早く~!」


「だから2次会もあるから披露宴では抑えとけって言ったのによ。
世話のかかる奴だぜ。」


「サヤの・・」


「え?何て?」



「サヤのとな・・オロロロロロ。」



「ほら水飲めよ。
まったく何が言いたいのやら。

ナガツカ!ショウが落ち着くまでそこで座ってよう。」


「あいよー。」


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