復讐




席に戻ると、あとは披露宴が進むのを待つだけだ。



ケーキ入刀、ファーストバイトなど、どうでもいいイベントも挙動が怪しまれないようになるべく平静を装い楽しむフリをした。


それもスピーチまでだ。


さすがにタマダは何かを察したようだが、スピーチの緊張だったと受け取ってくれたようだ。



もうここからは待つだけだ。

今すぐにでもやってしまっていいが、どうせなら披露宴最大のクライマックスに行おう。





“新婦から両親への手紙、
そして花束と記念品の贈呈”

高砂から両親の元に向かうその時が最後だ。




俺が持つセカンドバックの中身に気づいている人間は、この会場内には誰もいない。



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