好きなんだけど。
「あれ。案外変わってない。」
服装だって 着崩されてて。
耳にチャラチャラしたピアスだってつけてるのに、前と変わらず 部屋はシンプル。
「一年ではそんな変わんねぇよ。
って何ジロジロ見てんの。」
私がキョロキョロと部屋を見渡すから不審がってる様子。
「女っ気ないなぁ。って思って。」
「あるわけないじゃん。
俺 オンナ家に入れねぇもん。」
ゲームを奥から引っ張り出しながら そう言った。
って事は、家に入ってる私は 女じゃないじゃん。
「これ、繋げばよかったっけ?」
部屋のテレビにゲーム機を繋ぐ。
「それはこっちだろ。もう忘れちゃった?」
あ。顔近い。
間近で見れば本当 カッコいいな。
小さい頃から カッコよくて クラスが一緒でも あまり学校では喋らないようにしていた。
気づけば幼馴染と知っている人も少なくなった。