青い空の下、僕たちは今も

雨の中




「は?」


昼休み

外は雨

いつもの日常の一コマ


そんな日常は、こいつの一言で簡単に覆された



「だーかーら、棗、隣のクラスの
わかるだろ?」

「えっと、サッカー部の…」

「そいつが紗綾のこと好きなんだと
一回、デートでもしてやれ」


いつものように、いつもの面子でお弁当を囲む

その中にこいつがぶちこんできた話題は、とんでもないものだった


「えーーーーーっ!!!!」

「うるせぇ」

「いやいやいやっ、煩くもなるって!!!
だって、あの棗くんだよ!?」

「うるせぇ」

「えーっ!会う会うっ!!
デートしたいーーー!」


そういった瞬間、突き刺さるのは2つの冷たい視線


「「お前じゃねぇだろ」」



…相変わらずお厳しい

夢くらい見させてくれてもいいのに






< 16 / 45 >

この作品をシェア

pagetop