お前だけが欲しくて


新社員が初出勤する日、早めに仕事を終わりにして、歓迎会をするのが恒例となっていた


俺は、仕事が終わらなく、遅れて参加することとなった




飲み会の店に入ってすぐ、あの女を見つけた


あの女と、一緒にいた男の二人は、この会社に入社しているのを既に知っていた

俺が店に入って見つけたときも、その女は男の隣に座っていた


俺は店に入ってからずっとたくさんの女に囲まれていた

香水が臭くてうぜぇ

俺の隣にあの女が居ないことにも腹が立った


他の男といるそいつを見たくないと思いながらも目がどうしても追ってしまう

俺が知らない、純粋に嬉しそうで、でも頬を赤らめ恥ずかしそうな笑顔で笑うそいつ


その笑顔を俺に向けろと思っている自分に気がついて、あんなことをされたのに、まだあの女に惚れている俺に自嘲した






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