お前だけが欲しくて
暫くして、あいつの隣にいた男が何か用があるようで帰っていった
俺は、周りの女たちを無視してそいつの隣に座った
初対面のふりをして挨拶をしてくるそいつ
もう逃がすつもりはないとでも言うように、俺は口端を吊り上げてそいつに言う
「久し振りだな、凛華
忘れたとは言わせねぇよ?」
それからは、現実から逃げるためか、浴びるように酒を飲む凛華……いや、今は凛か
そして、そのまま寝ちまった
俺がそんなチャンスを逃すはずもなく、適当に理由を付けて、凛を連れてホテルへ行った
寝ている凛に触れるだけのキスをした
久し振りに触れる凛の唇はすげぇ甘くて、キスだけで体が反応する俺
段々キスを深くする
凛は薄く目を開け、寝ぼけたまま
「あや……と…」
違う男の名前を呼んだ
俺の名前は絶対に呼んでくれなかったのに
一気に俺は現実を見せつけられる
それでも治まらない俺の欲を、ぶつけるかのように凛をだいた