支配人との恋(仮)
そのあと、思う存分花音ちゃんとの時間を楽しんだ。
「幸ー、30分経ったからフロア戻れよ。」
颯太がVIPルームに入って来た。
「あー、はいはい。」
適当な返事する俺に対して、颯は花音ちゃんの方をガン見する。
「君が花音ちゃん?
初めまして、俺はここのオーナーの颯です。」
「あ、初めまして、堂本花音と申します。」
彼女はソファから立ち上がり、ぺこりとお辞儀をする。
颯太は上から下まで花音ちゃんを見て、俺の方をニヤッと見る。
「幸、こんな可愛い子を独り占めしてたのか。
悪い奴だなー。」
「ほっとけ。
それより、花音ちゃんはまだ時間ある?
もしよかったら、誰か寄越すから、まだいてくれてもいいよ。
俺はオーナー指示でフロアに戻んなきゃいけないけど。」
颯太の方を嫌味ったらしい目で見ながら花音ちゃんに声をかける。