支配人との恋(仮)
「幸人さんが戻られるなら、私もおいとまします。」
そういいながらバッグから財布を取り出す花音ちゃん。
「あの、お代お支払いします。」
「あ、いいよいいよ。こんな幸の誕生日わざわざお祝いしに来てくれたお礼に、俺からの幸への誕生日祝いってことで。」
颯太はそういいながら花音ちゃんにウインクする。
「でも……」
困惑した表情の彼女。
俺も彼女に元々払わせる気はなかったが、さすが颯太。
颯太からのプレゼントにした方が、自然だな。
「じゃあ、わかった!
これからも、幸としてじゃなく、広田幸人として仲良くしてやってよ。
こんな楽しそうな幸人見るの久しぶりなんだ。」
颯太はホストスマイルではなく、颯太としての笑顔を花音ちゃんに見せる。
彼女は俺だけでなく、颯太の心も開いたのか?