君との距離5cm


「はぁ…」


正直、なんで急に告白される様になったかは分からないけど、
この状態に少し嬉しく思ってる私もいる。



誰も"私"を見てくれなかったのに
今ではさっきの男の子みたいに真っ直ぐに気持ちを伝えて"私"を見ようとしてくれる。



嬉しさから自然と頬が上がる。

きっと、笑う回数も増えた。


これも全て、あおとの関係が出来てから。


あおとの関係は確実にプラスな方向へ持っていってくれてる。








それともう1つ、


私の中で変わった事。









「ひよお待たせ、待った?」


「ううん、そんな待ってないよ」



放課後、昇降口で待ち合わせ。
契約をした日からは毎日の日課。



私が待ってないと言うと

決まってニカッて笑うあお。



その無邪気な笑顔を見ると胸が締め付けられる様にきゅうってする。



「じゃ、いこっか」


自然な流れで手を繋ぐ


手が触れるとさっきよりも締め付けられた。


たださっきと違うところは、



触れるとドキドキして、

あおにも聞こえちゃうんじゃないかってほどドキドキしちゃう。



きっと一過性のもので
こんな関係が初めてだからドキドキしてるんだって私は思う


< 41 / 75 >

この作品をシェア

pagetop