始まりのラピスラズリ
『あ、ハル先輩!おはようございます』
『……っ! 』
笑顔を見せて話しかけてくる姿。
『ハル先輩、どうかしたんですか?』
『っ……、』
不思議そうに俺を覗き込む姿。
今までと何も変わらないはずなのに……。
球技大会の日に見た、彼女の笑顔が何故だか忘れられなくて。
それからの彼女は、何故だかとても可愛く見えて。
俺は、いつも急に現れる彼女に、平静を保つことだけで精一杯だった。
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