始まりのラピスラズリ


『あ、ハル先輩!おはようございます』

『……っ! 』

笑顔を見せて話しかけてくる姿。


『ハル先輩、どうかしたんですか?』

『っ……、』

不思議そうに俺を覗き込む姿。


今までと何も変わらないはずなのに……。


球技大会の日に見た、彼女の笑顔が何故だか忘れられなくて。
それからの彼女は、何故だかとても可愛く見えて。


俺は、いつも急に現れる彼女に、平静を保つことだけで精一杯だった。

< 107 / 427 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop