始まりのラピスラズリ
「おぉ、悠久!久しぶりだな」
「久しぶり」
勇人の母親がキッチンに行くのを見てから、俺は勇人の隣に座る。
「うちになんか用だったのか?」
「ばあちゃんにスイカ届けに行けって言われて、そしたら勇人の母さんが切るから食べて行きなって上げてくれた」
「そっか、さんきゅーな。
母さん悠久に会いたがってたから、来てくれて喜んでるよ」
「久しぶりに勇人ん家に来たけど、中学の頃と変わってないな」
「そぉかー?母さんなんか、体重が増えたって言って慌てて運動器具買ってるぞ」
「勇人の母さん、痩せるほど太ってないだろ」
「いやいや、着痩せしてるだけだって。
あの服の下には脂肪が隠れて…」