始まりのラピスラズリ
悠久side.*・゚


俺は頬ずえをついて、自分の席から外の景色を眺めていた。


あんなに笑ったの、いつぶりだったろう…。


さっきの食堂での自分を思い返せば、驚いた顔でこっちを見る椎名も出てきて、俺はまた恥ずかしくなった。


嬉しい、なんて。
余計なこと言いやがって……。

思えば、最初から不思議なやつだったんだ…。


俺は入学式の日の出来事を思い出す。


それは、俺と椎名が出会った最初の記憶。

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