始まりのラピスラズリ
顔だけを横に向ければ、壁に貼られた沢山のチラシの中に、゙夏祭り開催!゙と書いてあるチラシを見つける。
その夏祭りはこの街で有名な夏祭りで、
毎年沢山の人が訪れては、最後に上がる大きな花火を見ていた。
3日後か……、部活もないし、行けるな…。
いつもは興味を持たないその祭りの日程を見れば、まだ終わっていないことに気づいてそんなことを思った。
…って、なんでこんなこと考えてんだ、俺。
今まで夏祭りなんて行ってなかったじゃないか。
自分の考えに首を振っていると、
「あれ?ハル先輩?」
という声がして、俺は驚きながら、前を振り向いた。