始まりのラピスラズリ


恥ずかしさに耐えられなくなり、私は慌てて口を開く。


「…あ、えっと、お待たせしてすみませんでした!
来る途中に連絡しようと思ったんですけど、ハル先輩の番号を知らないことに気づいて…」


私がそう言えば、先輩は私が持っていたケータイを見る。


「あ、連絡交換してなかったな…。
じゃあ、はい」


「え?」


先輩はポケットからケータイを取り出すと、
画面をタップして私の方に近づけてきた。

< 137 / 427 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop