始まりのラピスラズリ


゙チュッ゙


────それは、一瞬の出来事。


先輩が近づいて来たかと思うと、
私の頬に、何かが軽く触れる。


驚いて目を開けていた私は、
それが先輩の唇だということはすぐに分かった。


先輩は固まる私を見ると、ふっと笑って前を向いてしまう。


そのまま数秒、まるで静止画のように止まる私。

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