始まりのラピスラズリ


「はっ……、く……」


それに続いて苦しくなる呼吸。


私は耐えられずに膝をついた。


「ふ…、うっ……」


「…椎名っ……!?」


え……?


急に聞こえた声と共に、霞んでいく視界の中に走ってくる誰かの姿が見える。


「ハル、せん、ぱ……?」


「椎名っ…────!?」


私は聞き慣れたその声に、意識を手放した───。

< 161 / 427 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop