始まりのラピスラズリ
「…本当に、大丈夫ですよ!」
私は笑顔を向けて言う。
「そう…」
それでも腑に落ちない様子の先輩に、私は話題を変えた。
「あ、そういえばハル先輩はここにいて平気なんですか?
授業出ないと…」
「ん…、あぁ、そうだな。
そろそろ行く」
そう言って椅子を立つ先輩に、私はもう一度
笑顔を向ける。
「ハル先輩、本当にありがとうございました!」
「…安静にしてろよ」
先輩は少し微笑んでから、出て行った───。