始まりのラピスラズリ


大丈夫なら、なんであんな顔したんだよ…。


「はぁ……」


椎名のあの表情の意味が分からなくて、俺は無意識にため息をこぼす。


その時、誰かが俺の方に向かって来るのが目に入った。


「橘、今平気か?」


「篠原…、なに?」


「ちょっと話があるんだけど…」


「…?、あぁ…」


いつになく真剣な顔の篠原に、俺は不思議に思いながらも言葉を返す。

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