始まりのラピスラズリ
「橘が仲良くしてる1年の子、椎名さんだっけ?
あの子のことなんだけどさ…」
「…!」
予想外の言葉に俺は驚く。
「あの子のこと、前からどっかで見たことあると思ってたんだ。
そしたら昨日これを見つけて…」
そう言って篠原が俺の前に出したのは、1冊のスポーツ雑誌だった。
「?…、3年前の雑誌?」
日付を見れば、それは俺が中学2年の頃のもの。
「この特集のページ、見てみろよ」
「────!!」
篠原が開いたページに、俺は目を見開いた。