始まりのラピスラズリ


────────


「ただいま…」


俺は自分の部屋に荷物を置いてから、リビングに顔を出す。


「おかえりー」


ばあちゃんの声を聞きながら、コップにお茶を入れて飲んだ。


「はぁ……」


椎名の話を聞いたあの放課後から早1週間。


俺は学校で見かけるたびに椎名に声をかけようとしたが、椎名は俺を避け続けていた。

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