始まりのラピスラズリ
「夏休みが始まってすぐだったよ。
それまで友達がいなかった悠久が急にうちに
この2人を連れて来たのさ。
公園で知り合って仲良くなったみたいで、
毎日のように公園に行っては遅くまで3人でバスケをしていたじゃないか。
名前は確か…、」
「マコと、アオ……」
「そうそう、マコくんとアオちゃん。
2人共いい子だったのに夏休み明けに県外に引越しちゃって、悠久はしばらく落ち込んでたね」
「思い、出した……」
俺は遠い日の記憶を蘇らせる───。