始まりのラピスラズリ


「なに」


俺は前の席に勇人を促しながら言う。


「今、顧問のとこ行って来たんだけどさ…」


座りながら話し始める勇人は明らかに負のオーラを纏っている。


こーゆー時のこいつは本当に面倒くさいんだよな…。


俺は心の中でため息を1つついた。


「ちょうど1ヶ月後くらいにさ、球技大会あんじゃん?」


「あぁ、あの全学年関係なく各種目でクラスごとにトーナメントで戦うやつ。しかも2日間かけて」


「そう。それで、去年の試合で、自分のやってる部活の種目に出てたやつのクラスばっかが最後まで残ってて、それはやっぱり公平じゃないから、今年は部活やってるやつはそれ以外の種目に出ろって…」


「それは、残念だったな…」

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