始まりのラピスラズリ


リビングに足を踏み入れば、マコの仏壇が目に入った。


キッチンに向かった椎名に許可を貰ってから、俺はマコに手を合わせる。


マコ……。
ずっと忘れててごめん。
大きくなったら3人でまたバスケをやろうって約束したのに、俺はバスケを続けていなかった…。
あんなにいいやつだったお前がいなくなったなんて、信じたくないよ……。


目を開いて写真を見れば、あの時と同じ笑顔のマコがそこにいた。


「どうぞ」


椎名がコーヒーの入ったカップをテーブルに置く。

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