始まりのラピスラズリ
「ごめんな。お前はいつも、俺のことを覚えてくれてたのに、忘れてて」
「いいですよ…、こうやって思い出してくれたんですから。
マコくんもきっと、喜んでます」
仏壇を見れば、笑顔のマコが目に入る。
「……マコは、大事な妹を恨むような、そんなやつじゃないよ」
「………っ」
「俺の知ってるマコは、妹思いでバスケが大好きないいやつだ。
…もしマコが恨んでるものがあるとしたら、
それは椎名から大好きなバスケをやることを
奪った喘息だろうな」
「……っ!」
俺の言葉に、椎名の目から涙が溢れ出る。