始まりのラピスラズリ


「私ですか?
私は自分から立候補したんですよー」


笑顔でそう言うと、先輩は有り得ないものを見るかのような顔をする。


「なんでこんな面倒くさそうな仕事、自分からやるんだよ」


「えー、だって楽しそうじゃないですか。
球技大会の看板作りとか、トーナメントの経過放送とか、他にも色々。
滅多に出来る体験じゃないですよ?」


「お前、物好きなやつだな…」


「ハル先輩、どんだけ面倒くさがりなんですか!?
絶対楽し────…゙ガラッ゙」


呆れ顔の先輩に楽しさを伝えようとすると、教室に入って来た担当の先生に言葉を遮られたのだった───。

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