始まりのラピスラズリ
私は手を離してから、舞子に笑顔を見せる。
「大丈夫っ!」
「……喘息は、大丈夫?」
「大丈夫だよっ、この通り、元気いっぱい!」
「そう……」
それでも納得いかない顔の舞子に、私はもう1度、笑顔を作る。
「大丈夫、心配してくれてありがと!
私も可愛いカチューシャつけたいな。
舞子、選んでよ!」
「…うん、いいよ。
じゃあ、こっち!」
私は舞子に手を引かれながら戻って行った───。