始まりのラピスラズリ


少し困った様子の先輩に、私は声をかける。


「ハル先輩、送ってあげて下さい」


「え…」


「私、この後まだ舞子と遊ぶ約束してたんです!
もう遅い時間だし、先輩は雅美と一緒に先に帰って下さい!」


そう言って私は舞子の腕に手を回した。


本当は、舞子と遊ぶ約束なんてしてない。
でも、私が言わないと…。

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