始まりのラピスラズリ


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あの発表から数日後。


私は今日も先輩と一緒に目の前の看板作りの作業を進めていた。


3mほどある横長の看板には元々描かれていた絵があり、私達はそこに指定された色を絵の具で塗っていく。


特別教室で2人きり。


私は黙々と筆を動かす先輩を見つめた。


ここで準備をするものは看板作りしかなかったようで、他の実行委員の人達は校庭や体育館でそれぞれの役割をこなしていた。


「…なに」


視線に気づいた先輩がポツリと言う。


「…いやー、先輩、あんなに嫌がってた割には結構真剣にやってるなーと思いまして」


「別に、さっさと終わらせて帰りたいだけ」


そう言って看板に色を付けていく先輩の目は、やっぱり少し楽しさが見えた気がした。

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