始まりのラピスラズリ
「え……?」
私の言葉に目を見開く雅美。
「小さい頃からずっと、ハル先輩が好きだった。諦めようとしたけど、ハル先輩を好きな気持ちを変えることは出来なかった…。
今さらこんなこと言ってごめん…、でも、雅美が大切だから、私だけ言わないなんてだめだと思ったの」
「………」
雅美は悲しそうに顔を歪めて、私を見る。
「協力出来なくて、ごめんね…」
何も言わない雅美にそれだけ言うと、私は雅美を背にして歩いて行った。