始まりのラピスラズリ


雅美、悲しそうな顔してた…。
友達と好きな人が同じ、なんて嫌だよね…。


沈む気持ちを連れて階段を降りようとすると、誰かが階段を上がって来る姿が目に入る。


「…椎名?」


「ハル先輩…」


そこには2週間ぶりに会う私の大好きな人。


「顔色悪いけど、大丈夫か?」


先輩は階段を上がりきると、私の頭に優しく手を置いた。

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