始まりのラピスラズリ


「これ」


そう言って先輩が私の前に出したのは、淡いピンク色の可愛い手紙。


「え、ハル先輩って、こんな趣味があったんですか…」


軽く引いていると、先輩がちげーよ、とつっこんでくる。


「預かった。…岬本から」


「え、雅美が…?」


雅美とは、私が階段から落ちたあの日以来、会っていなかった。

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