始まりのラピスラズリ
悠久side.*・゚


俺達は体育館での用を済ませると、特別教室に戻って来ていた。


自分の荷物を見つけ、帰る支度をする。


バスケ、久しぶりに見たな…。


思い出すのはついさっきの出来事。

勇人や他のやつらが楽しそうにバスケをしている姿を見ていたら、数年前までの自分の姿が蘇ってきて、羨ましい気持ちと不安な気持ちが押し寄せてきた。


駄目だ…。
俺はもう、バスケは出来ない……。


余計な考えを振り切ろうと首を振っていると、それまで静かだった椎名が話し掛けてきた。


「ねぇ、ハル先輩」


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