始まりのラピスラズリ


第3準備室から出た後、私達は来た道を戻りながら話す。


「え、じゃあ今日のバスケの試合、全部勝ったんですか?」


「おう。残りは明日の準決勝と決勝だけだ」


「凄いですねっ、頑張って下さい!
応援してます!」


「ははっ、さんきゅーな」


勇人先輩はそう言って、私の頭にぽんと手を置く。


その手にある人の懐かしさを感じて、私は勇人先輩をじっと見た。

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